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日本沈没

 いやあ、某大物スター氏のあの「全裸事件」すごいっすよね。

 「公然わいせつ」なんて出てたから、「えっ、ついに淫行関係!」なんて思ったら全然違って、ただ酔っぱらって素っ裸で大騒ぎした、っていう、まさに普通のマンガ的な日常生活。

 あそこまで大騒ぎし、一国の大臣がコメントして、なおかつそのコメントにファンの抗議が殺到して、また謝っちゃったりして、もう何だかわけわかんなくて、すべてがマンガみたいな話です。

 記者会見での「よく脱ぐことはあるんですか?」みたいな質問に至っては、全国民的に「唖然」ということなのでしょうが、それにまじめに答えていた某大物スター氏、たぶん、彼の評判は意外に上がるのではないのかとも思いました。

 だって、俺、何だか好感持ったもん。

 少し前、彼の出演していた『日本沈没』をビデオで見ました。
(今、打ち間違えて日本珍物と出た。何を示唆しているのか(笑))

 私たちの世代には思い入れたっぷりの原作(小松左京作)なので、現代の若者に届けられるリメイク版はいったいどんなことになっているのかと気になっていて、やっと見ることができたのでした。

 感想はというと、おもしろいとかおもしろくないとか言う前に、何だかもぞもぞしてしまう座りの悪い感じ。一本見終わるのに3日もかかってしまいました。

 主演の某氏の演技も悪いとは言えない。むしろがんばっている方だと思う。柴咲コウは、私けっこうファン。CGもそれなりにお金がかかっていて、ああ、なるほど30年の歳月はここまで進化させるのだなと思わせるもの。原作は申し分なし。

 じゃ、何で座りが悪いのか。私はしばし考え込んでしまいました。

 その鍵は田所博士役の豊川悦司にあるような気がします。

 田所博士は、前作で小林桂樹演じたところの重要な役柄です。
 迫り来る危機を「先端」で感じ、苦悩し、奮闘していく……。
 その設定自体が、そもそも「エキセントリック」に構築されたキャラクターなんだと思いますが、トヨエツによってそのキャラがボアアップし、完全にマンガの世界にいってしまったような気がします。

 じゃ、それが悪いことかというと、実はそんなこともない。
 「そもそも原作の設定自体、日本が沈没するなんてマンガみたいな話だ」ということに、はたと気づかされる。CGによる日本沈没の様子も、「わー、すげー、わー、すげー」で、あんなもんでいい。大地真央さん演じる美人大臣もマンガ的高揚感のなせるわざです。(あれが市原悦子だとか長山藍子だとかの「大臣にふさわしい」ベテラン大物女優でも、それはそれでしんどい)

 じゃ、何がいけないのか。

 主人公とヒロインだけが、マジにやってる。つまり、マンガ的ではなく、変にリアリティを持って、恋愛だとか親孝行だとかを語ってる。だから、ふたりのからみのシーンがものすごくしんどい。

 そのシーンだけを切り取ってみれば、そんなに悪いわけではないと思うのですが、その他のものとものすごく食い合わせが悪い感じ。なんと言おうか、「ファインディング・ニモ」に二匹だけ生魚が泳いでる感じ。しかも、喋る(笑)。
 子どもに見せた方がいいのか、マニアックにこっそり自分だけ見た方がいいのか、ものすごく困る感じが、その座りの悪さの正体なのだと思いました。

 ヒロイン役の柴咲コウは『少林少女』などの例を出すまでもなく、本来はマンガ的ギミックにも十分に対応できる力を持った人なんだと思います。じゃ、主役の某氏ができない人なのかというと、そんなことない。

 できるじゃないですか、公園で素っ裸。

 世の中はマジに見えてマンガ的。マンガ的に見えて時々マジ。

 やはり、世の中タイミングは重要なのだと思います。

 では、ハバナイスデイ。

2009.04.25 | マンガ的!

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プロフィール

中丸謙一朗

Author:中丸謙一朗
職業:編集者・コラムニスト
1963年生まれ、横浜市出身。立教大学経済学部卒。1987年、マガジンハウス入社。『ポパイ』『ガリバー』『ブルータス』などで編集を手がけた後、独立。著書に『大物講座』(講談社)、『ロックンロール・ダイエット』(中央公論新社・扶桑社文庫)、『車輪の上』(エイ出版)、漫画原作『心理捜査官・草薙葵』(集英社コミックス)など。編著多数。

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