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書評【カツラーの秘密】(小林信也著、新潮文庫)

 男が男であろうとする様は、カッコがいいようで、実にカッコ悪いものである。
 美学と称する説教臭い訓示をたれてみたり、ギョッとするほどブラックな皮肉や冗談をところかまわずかましたと思ったら、その実、後でちょっと落ち込んでいたりもする。カッコなんてどうでもいいさとうそぶきながらも、真夜中のバスルームの鏡に映った己の頭髪に、「世界の終焉」ほどの落ち込みを見せていたりもする。

 この本はおもしろい。書き手からの「魂の叫び」が感じられるからである。
 この本の著者はハゲ。もう一度言おう、ハゲなのである。
 だが、自らの経験と肉体(頭部)をツールとし、ハゲという「コンプレックスの総合格闘技」の魂に迫ろうとする。この場合、アンダーは絶対と言っていいほどふんどしがよく似合う。

 よくハゲのことを「そんなのどうでもいいじゃん。別にハゲでも私は関係ないわ」と無責任なことを言う女がいる。
 彼女たちは感違いをしている。
 カツラは他人のためのものではない。己の魂に安らぎを与える心のナイトキャップのようなものなのである。



カツラーの秘密 (新潮文庫)カツラーの秘密 (新潮文庫)
(2004/03)
小林 信也

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ふんどし度 ★★★★

(再録)


2009.11.06 | コメント(0) | トラックバック(0) | 書評・ふんどし本の世界

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プロフィール

中丸謙一朗

Author:中丸謙一朗
職業:編集者・コラムニスト
1963年生まれ、横浜市出身。立教大学経済学部卒。1987年、マガジンハウス入社。『ポパイ』『ガリバー』『ブルータス』などで編集を手がけた後、独立。著書に『大物講座』(講談社)、『ロックンロール・ダイエット』(中央公論新社・扶桑社文庫)、『車輪の上』(エイ出版)、漫画原作『心理捜査官・草薙葵』(集英社コミックス)など。編著多数。

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